元日や 手を洗ひをる 夕ごころ (芥川龍之介)

 

 

 新年あけましておめでとうございます。

 皆さんはどのようなお正月を過ごされましたか。今年の三が日は天気がよく,初日の出を見に行かれたり,初詣に出かけたりした方も多かったのではないでしょうか。県立図書館は,1月3日から一部開館し,すでに多くの皆様にご利用いただいております。

 さて,冒頭の俳句は芥川龍之介が詠んだもので,「元日には朝から初詣へ行ったり来客が多かったりと賑やかな1日を過ごしたが,そんな合間に手洗いに立って外を見たらもう夕方になっていた。」という内容です。

 小説家として名高い芥川龍之介ですが,彼の名を冠した「芥川賞」は,新人小説家にとって一つの登竜門と称されます。その一方で芥川は「我鬼(がき)」や「澄江堂主人(ちょうこうどうしゅじん)」などの号を持ち,『澄江堂句集』という句集をも残した俳人でもありました。

 今年も多くの皆様方に県内の図書館(室)においでいただき,本に親しんでいただければ幸いです。また,今年の県図書館協会のさまざまな行事につきましても,御協力のほど,よろしくお願いいたします。

 本年が皆様と図書館(室)にとって,良き年となりますよう,心よりお祈り申し上げます。