県図協だより

第234号(R2.9)

投稿日時: 2021/10/01 .

第234号(R2.9)

ここに注目!! ~南薩支部~

投稿日時: 2021/10/01 .

 指宿図書館の歴史は,大正2年7月設立の揖宿郡教育會通俗圖書館に遡る。場所は鳥山地区。この地区には今和泉島津家に仕えていた武士も多く住んでおり,寺小屋などもあったという。大正13年,指宿村立圖書館,今和泉村圖書館が設立されたが,残念ながら戦火にて消失。戦後,昭和24年,鹿児島県揖宿地区農業改良普及事務所付属指宿町立図書館・鹿児島県立図書館貸出文庫指宿出張所として設立した。この図書館が設立した背景には第4代県立図書館長・久保田彦穂氏の存在があった。昭和30年から10年間,毎月,指宿市立図書館まで来られ,親子読書会の指導に当たった。

 

 今から107年前,「指宿に図書館を作ろう!」と思う方々の思いが今に継がれている。その息吹を感じながら,これからも指宿図書館は進化する有機体でありたいと思う。

 

読書グループ~姶良伊佐支部~

投稿日時: 2021/10/01 .

「読み聞かせサークル とまと」 ~湧水町~

 「読み聞かせサークルとまと」は,旧吉松町教育委員会からの呼びかけをきっかけに現在まで続いている読み聞かせサークルです。平成9年から20年以上続くこのサークルは,湧水町にはなくてはならない存在となっています。2カ月に1回,図書館との共催イベント「ぼくとわたしのおはなしの時間」で読み聞かせを実施しています。「その時できる人ができることを」をモットーに毎回楽しく活動されています。

 

 町内の子どもたちに,おはなしに興味をもってもらいたいと,平成28年には絵本作家のサトシンさんによるおはなしライブや,肥薩線開業110周年記念イベント時に電車にまつわる読み聞かせ行われるなど,積極的に読み聞かせの魅力を広める活動をされています。絵本の読み聞かせをはじめ,手遊びうたやブラックシアターなど,笑顔あふれるおはなし会はとても人気です。「町民に親しまれ愛されるように」との想いで名付けられたとおり,たくさんの方に愛されて活動を続けているサークルです。

わが図書館ならではの本!~大隅支部~

投稿日時: 2021/10/01 .

わが図書館ならではの本―異聞―  志布志市立図書館

 志布志市立図書館本館は,平成9年9月旧志布志町立図書館として開館以来,本年6月来館者200万人に到達し,ささやかながらセレモニー等を行ったところでございます。これもひとえに,県下図書館運営に携われる皆様方と,県図書館協会の永年のご協力の賜物と,この場をお借りして感謝申し上げます。

 

 さて,実のところ,標題の“わが図書館ならでは”って所蔵が,わが志布志市立図書館には無いように思っております。本館・分館併せて約20万冊の所蔵をしながら,カラーの無いところが“ならでは”なのかもしれませんが,あえて申し上げるなら,新刊・雑誌・児童書は来館頂く皆様方から,『豊富だね。』の声をいただくことがございます。

 

 少々趣が変わりますが,今のこのコロナ禍,せっかくの夏休みも何処にも出かけず,悶々とされている皆様方に,文字に親しむ皆様方に“ならでは”のプチ旅行のご案内を。

 

 今を遡る事ちょうど90年前,昭和5年(1930年)10月 “漂泊の俳人:種田山頭火”は宮崎県串間市より,徒歩にて県境を越え鹿児島県・志布志市に入り,僅か2泊3日の滞在ののち,志布志駅より都城へ向かっております。短い滞在ながらも,この志布志での滞在期間中に四十六の句を詠んでおられます。これに因んで,現在,志布志市街地より宮崎県境にかけて,志布志市では四十六の句のうち14句を句碑として建立,訪れる人に俳人:種田山頭火を感じていただいております。このような縁もあり,志布志市立図書館では,種田山頭火著書のほか,その人物像にまつわる本を含め17冊ほど所蔵し,来館される皆様に句碑と併せて親しみ,山頭火の世界に浸って,体感頂いております。

 

 秋の行楽シーズン。“道の駅松山”のスイーツや,グルメたくさんの志布志で山頭火の句碑巡り。日帰り旅行または1泊旅行にいかがでせう?