第２３５号（Ｒ２.１０）

　９月号の「わが図書館ならではの本」の冒頭でも触れましたが，志布志市立図書館（本館）は，６月に開館以来200万人を突破致しました。

　また，同じく６月に思いの詰まった行事がございました。

　実は，昨年度より“移動図書館車”の代替作業が進んでおりました。平成９年旧志布志町立図書館の開館と併せ購入していた『移動図書館車　がんがら号』が経年劣化に伴い代替を思案していたところ，図書館ボランティア等で活躍されていた市民様より「図書館に何らか寄付したい。」との申し出をいただき，そのご厚情を受ける形で新たな移動図書館車の購入などを進めておりました。

　残念ながら，納車が年度末ギリギリとなり，ご寄付いただいた市民様には，市長などの感謝はお伝えできたものの，“現車”は見られないうちに，他界されてしまいました。

　生前，小学校教諭だったこともあり，病床にて「どんな車が来るの？来たら一緒に小学校に一緒に乗って行ってみたいなぁ。」とおっしゃっていたとのこともあり，納車された移動図書館車の運転席上部には，遺影を飾らさせていただいております。

　コロナ禍で，お披露目などは縮小実施であったり，供用開始日程も４月から６月にずれこんだりしましたが，今日も『移動図書館車　がんがらちゃん“しずえ号”』は，市内の小学校を巡回し，たくさんの児童のたくさんの笑顔と，図書を見つめるキラキラした瞳に囲まれ，元気に走っております。

　中種子町は，鹿児島県本土南端から約40km南にある種子島の中央部に位置する農業や畜産業が主体の町で，自然豊かなサーフィンの聖地としても知られています。

　今回，わが図書室ならではの本として紹介するのは「九州海軍航空隊種子島基地」です。

　中種子町教育委員会が中種子町増田の旧海軍航空隊種子島基地跡を調査した結果をまとめたもので，写真や図表とともに数多くの戦跡を紹介しています。

　また，図書室では種子島についての展示コーナーを常設し，持ち歩きに最適な「増田戦跡　見聞録」というチラシを配布しております。ぜひ、中種子町立中央公民館図書室へお越しください。