第２３０号（R2.5）

　緊急事態宣言を受けて，県立図書館も臨時休業していましたが，５月７日より開館時間を短縮する形で開館しました。そこで，現在，県立図書館で行っている館内展示と感染症予防対策をご紹介します。

　本館１階の閲覧室，児童文化室では，月ごとにミニ展示を行っています。当館奉仕課調査相談係の職員が担当し，設定したテーマに関連した本を展示しています。写真は，１階閲覧室の中央に位置した展示コーナーです。５月は『挑戦しよう！モノづくり』と題して，手芸や料理，工作，DIYまで，ステイホーム中に自宅でできるモノ作りの本を展示しています。もちろん，貸出もできます。６月は，「心と体を整える」というテーマで展示予定です。

　また，当館玄関ホールにおいて，５月21日まで開催していた県立図書館貴重資料紹介展『鹿児島城再発見　岐阜との絆』（４月11日～５月21日）では，鹿児島城御楼門完成に合わせて，『旧薩藩御城下絵図』や『鹿児島御城下明細図』等を展示しました。当館では巻物や掛け軸，歴史的価値のある写真や絵画など，約87万点の資料を所蔵していますが，普段は当館書庫に厳重に保管しており，一般公開はしていません。そこで，貴重資料を県民の皆様に見ていただく機会となるよう，年２回，貴重資料紹介展を開催しています。第２回は12月16日（水）から２月24日（水）までを予定しています。

　次は，当館の感染症予防です。皆様の御協力をいただきながら，次のような対策を行っています。

　まずは，各階カウンターのビニールシートの設置です。特に，児童文化室では，カウンターを貸出用，返却用と分けることで，人との接触を避けられるようにしています。返却のみでしたら，ブックポストや返却用のブックトラックを準備していますので，お待たせすることもありません。

　また，一般閲覧室において，新着図書のコーナーを特設（ミニ展示２・３）で設けました。新着図書を探す時間も短縮できます。ほかにも，10冊貸出期間の設定（５月31日まで），自動手指消毒器・消毒マットの設置，窓の開閉，座席数の減，インターネットの利用は30分，１回のみといった対応をとっております。いろいろとご不便をおかけしますが，皆様の健康を第一に考え，少しでも提供できるサービスを考えてまいります。御協力のほどお願いいたします。

　これからも，人づくりに貢献し，成長し続ける図書館として，幅広い資料を収集・整理・保存するとともに，情報拠点として質の高い資料・情報を提供できるよう努めてまいります。

　ぜひ，県立図書館にお越しください。

　今年の２月，鹿児島県立奄美図書館３階に新設された
「ラーニングスペース　ゆいゆい」。

　中高生が，友達同士で学習のことや好きな本のこと等を大いにディスカッションして「学び」を深める場所を設けたいという思いから設置しました。ホワイトボードも用意してあります。
　みんなが集まる「ゆらう」。人と人との繋がりを大切に「結（ゆい）」。お互いに考えを大いに語り合う「言う（ゆう）」。静寂の中に，学びの声が響く空間にしてほしいと思っています。
　また，ゆいゆいコーナーの周辺にYA（ヤングアダルト）コーナーを移動しました。
「鹿児島の高校生おすすめの本」等も展示し，中高生がより利用しやすい空間にしました。

　その他にも，医療・福祉支援コーナーを２階エレベーター近くに移動し，ゆっくり閲覧できる椅子を設置したり，個人用パソコン使用コーナーを２階情報コーナー横に移動し，近くのビジネス支援コーナーを充実させたりして，より利用しやすくなりました。

　これからも県立奄美図書館では，地域の皆様が利用しやすいように様々な工夫をしながら読書の風を奄美から皆様にお届けして参ります。