「おはなしのじかん」を再開しました
これまでお休みしていた「おはなしのじかん」を再開しました。
通常は屋内,当館2階の第1研修室で行いますが,今日,3月9日は晴天。
風も弱く暖かだったので,桜の木の下で行いました。
おはなしのじかんの再開を心待ちにしていらっしゃった方も多く,親子連れ
の参加者で賑わいました。
これからも,毎週水曜日 15:30~16:00の「おはなしのじかん」と,
第3土曜日 14:00~14:40の「土曜版 おはなしのじかん」で,皆様を
お待ちしています。
令和3年度海音寺潮五郎記念文芸ゼミナール受講生作品集「潮音~若人の樹~」ができました。
令和3年度海音寺潮五郎記念文芸ゼミナールが終了しました。受講生のみなさんは現役作家の先生方から指導をいただだき,一人ひとり作品を仕上げました。そして,このほど作品集「潮音(ちょうおん)~若人の樹~」が完成しました。
まもなく平成26年度からの過去の作品集とともに,一般閲覧室2階の郷土資料コーナーに並びます。県内高校生によるオリジナルの小説をぜひ御覧ください。この作品集は貸出もできます。
なお,このページから作品を御覧になることもできます。たくさんのアクセスをお待ちしております。
講座の様子
潮音~若人の樹~は,下記からアクセスできます。
特別講演会を開催しました
令和3年12月11日(土),特別講演会を開催しました。
演題は「前田正名と殖産興業~地域振興を目指して~」,講師は志學館大学の原口泉教授でした。
今年は,前田正名の没後100年です。前田正名は,数え年9歳で八木称平の門に入り,開成所に学びます。薩摩藩英国留学生には選ばれませんが,長崎留学を許されます。長崎では五代友厚たちから影響を受けます。洋行の費用を作るため,和訳英辞書,いわゆる『薩摩辞書』を兄献吉や高橋新吉と編纂。大久保利通と大隈重信のはからいで渡仏。帰国後,殖産興業に献身します。農商務省では,松方正義のデフレ政策と衝突。下野したのちは全国隈なく巡って地方産業振興の民間運動,遊説に従事します。(講演内容を一部抜粋)
参加された方々から,「幅広い人物交流と歴史的事実がつながって生き生きしたお話でした。」「多方面に分かりやすく講演していただいた。」「鹿児島の偉人にもっと目を向け,地方再生の礎にすべきと改めて感じました。」「前田正名の素晴らしい功績や五代友厚,松方正義とのかかわり等も興味深く感じ入りました。それぞれ立場は違いましたが,明治日本の発展に大きく貢献されました。」「とても貴重な講演会にいっぱい元気をもらい,感謝しています。」などの感想が寄せられました。
原口先生は,ご著書『世界危機をチャンスに変えた幕末維新の知恵』(PHP研究所),『近代日本を拓いた薩摩の二十傑』(燦燦社),『薩摩藩と明治維新』(志學館大学出版会)の中でも前田正名を論じられています。3冊とも当館の郷土資料コーナーに配架されています。
なお,前田正名の『興業意見』や『所見』をお読みになりたい方は,『明治大正農政経済名著集1』(農山漁村文化協会)などに収められています。『明治大正農政経済名著集1』は,当館も所蔵している図書(所蔵場所:書庫,請求記号:611/メ75/1)です。
令和2年度鹿児島県図書館大会を開催しました
令和2年度鹿児島県図書館大会を開催しました
1 大会テーマ
図書館の可能性
―「これからの図書館」の実現に向けて―
2 日 時
ああ 令和2年11月11日(水) 午前9時50分から午後3時45分まで
3 会 場
かごしま県民交流センター
4 主 催
鹿児島県教育委員会
5 共 催
鹿児島県図書館協会 鹿児島県学校図書館協議会
6 主な内容
(1) 表 彰 子どもの読書活動推進優良図書館等表彰,全国優良 読書グループ表彰,優良読書グループ表彰,公共図書館 (室)功労者表彰,同永年勤続者表彰,学校図書館功労者 表彰を行いました。 |
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(2) 基調提案 大会テーマやサブテーマに迫るために,国や県の読 書活動の推進施策から,これからの図書館に求められて いることを参加者と共に確認しました。 |
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(3) 分科会 今年は参加者がより多くの分科会に参加していただけるよう に10の分科会から2つを選んで参加する新たな方法で行い, 「これからの図書館」の実現に向けた取組について協議の活性 化を図りました。
第1分科会 「学校図書館を活用した授業づくり」 第2分科会 「学校図書館を中核に据えた学校経営」 第3分科会 「授業で活用される図書館を目指して~課題研究との 関わりを中心に~」 第4分科会 「主体的な読書への取り組み~校内一斉読書を通して ~」 第5分科会 「公共図書館と学校図書館の連携」 第6分科会 「図書館のビジョンづくりと『まちなか図書館』(仮 称)」 第7分科会 「多様化する現代のニーズに応える図書館」 第8分科会 「指定管理者制度下での運営の工夫」 第9分科会 「就学前の読書活動の推進」 第10分科会 「読書活動の推進とボランティア活動」 |
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(4) 講 演 演 題 「困ったときには図書館へ」 講 師 国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 監事 神代 浩 氏 「図書館で住民,児童生徒の課題解決を支援する」 公共図書館,学校図書館が,図書館らしくあるための基本的 な考え方から,そのために取り組むべき具体的な方策まで分か りやすく御教授いただきました。 参加者からも「図書館の可能性が広がり,課題が見えた気が した。」「学校図書館を生徒が今を感じられる場所にしていき たい。」など多くの感想がありました。 ※ 後日講演の様子を配信予定です。是非ご視聴ください。
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令和3年度図書館「総合」講座を開催しました!!
令和3年度図書館『総合』講座を,5月13・14日の2日間で開催しました。46人の方が受講してくださいました。
1日目には,曽於市立図書館の落合祐二館長をお迎えして,『公共図書館における特色ある取組と自館の課題』について事例発表をしていただきました。「宅配サービス」や「コロナ禍におけるイベント」等について,実施するまでの過程を丁寧に御教授くださいました。受講者からは,「『できない』と諦めるのではなく,『どうしたら利用者の方のニーズに応えられるか』ということを考えて,利用者の声を聞いていきたいと思いました。」,「今ある事業,イベントで満足しないで,新しいものを見つけたいと思いました。」という感想が寄せられました。
2日目には,「著作権」について,鹿児島市立生見小学校の勝本祥治校長先生に講義をしていただきました。時代とともに変化する「著作権」について,事例を交えながら御教授くださり,受講者の疑問にも丁寧に回答くださいました。受講者からは,「著作権について困ることが多かったのですが,講義を受けてすっきりしたと同時に,もっと勉強し意識を高めたいと思いました。」,「難しい内容を平易な言葉に置き換えて説明してくださり,ありがたかったです。」という感想が寄せられました。
また,指宿市立指宿図書館の下吹越かおる館長をお迎えして,「利用者に対応したサービス(障害者支援)の在り方」について事例発表をしていただきました。支援のための施設の改良やサインの工夫,支援活動等をたくさん紹介されながら,不便さに気付く力の大切さ等,御教授くださいました。受講者からは,「ベルトークや手話など,熱心に対応されていて,純粋にすごいと思いました。」,「『自館は2階だし,エレベーターもないし』と思っていましたが,知恵を絞れば何かできそうな気がしてきました。」という感想が寄せられました。
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落合祐二館長 | 下吹越かおる館長 | 勝本祥治校長先生 |
この他にも,「公共図書館の役割と第4次鹿児島県子ども読書活動推進計画」や「レファレンスサービス」,「公共図書館における『連携・協力』の在り方」についての講義や,基本編・実践編に分かれての講義や演習,グループ協議を行いました。
コロナ禍のため,例年に比べてグループワークや情報交換等は減らさざるを得ない状況でしたが,受講者のみなさんが熱心に受講くださったことが印象的でした。
講義や事例発表をしてくださった皆様,そして受講くださった皆様,本当にありがとうございました。
令和3年度の海音寺潮五郎記念文化講演会を,10月16日(土)に開催しました。
講演に先立ち,鹿児島純心女子高等学校放送部の皆さんが,海音寺潮五郎作品の『田原坂 小説集・西南戦争』から「戦袍日記」を朗読しました。
コロナ禍によるまん延防止措置の中で、練習方法を工夫し,短時間で集中した練習を行ったそうです。高校生の見事な朗読に,参加された方々からは「2人の少年の死までの臨場感がすばらしかった」,「最後に自分たちの言葉で訳して朗読されたところが心に残りました」,「海音寺潮五郎生誕120年にふさわしい立派な朗読だった」などの感想が寄せられました。
引き続き,直木賞受賞作家の佐々木譲氏の講演が行われました。佐々木 譲 氏は,北海道のお生まれで,第142回直木賞をはじめ,山本周五郎賞,日本推理作家協会賞等数多くの賞を受賞されています。今回の講演は,日本の北部に住む人々の「維新史の視点」で講演を行ってくださいました。鹿児島に住む私たちにとっての「維新」は薩長の物語ですが,北の土地に住む人たちには北の人たちの物語が,幕府側の人には幕府側の人たちの物語があり,それぞれの土地によって維新史の捉え方に違いがあることに改めて気付かせてくださいました。また,歴史ではあまり語られない人々のお話は,史実の奥深さを感じるとともに,もっと知りたい,学びたいという意欲もかき立てられました。
参加した方々からも「歴史を見るときの多様な視点や重要性を改めて確認した」,「北の藩や幕府側から見た維新史で知らない史実,人物の話をしていただき勉強になりました」「まるで映画を見ているような話の展開で,感動する話を聞けたことに感謝します」等の感想が寄せられました。
今年度も,新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から,募集定員の削減や検温マスク着用の措置を講じての開催となりました。申込みや入場等,御理解と御協力をいただき,ありがとうございました。
【鹿児島純心女子高等学校放送部の皆さんによる朗読の様子】
【講演の様子】
第4回文芸ゼミナール 直木賞作家「佐々木 譲氏」との座談会を実施しました
文芸ゼミナールは,海音寺潮五郎の文業を讃え,その功績を後代に伝えるとともに,本県文化振興のための学習機会の提供を図るため,現役作家が執筆活動や作品の作り方について高校生に教授するものです。講師として,県内在住の小説家である立石冨男先生と出水沢藍子先生をお招きし,年間8回にわたって小説執筆の指導をしていただいています。受講生の中には,離島からオンラインで参加している受講生もいます。
10月17日は,特別講師として直木賞作家 佐々木譲 氏をお迎えして,受講生との座談会を行いました。参加した受講生は,題名の付け方,プロットの作り方,人物設定,取材の方法など,小説執筆に関する様々な質問を寄せました。佐々木先生は,御自身の作品を具体例に挙げながら,一つ一つの質問に真摯に答えてくださいました。
その後,佐々木先生に「小説の書き方」について御講演をいただきました。執筆する上で大切なことの一つとして,小説以外の様々な芸術に触れることをあげられました。また執筆活動の礎となる読書については,「すべての物事には季節(時)がある。高校生のうちに読むべき本がある」と,熱くお話くださいました。
受講生は,先生御自身の高校時代のお話などにも熱心に耳を傾け,盛況のうちに座談会を終えました。
高校生の質問に答える佐々木先生
講演「小説の書き方」